ここ最近、ゲーム業界で名の知れたゲーム開発会社の買収が続いている。
- ソニー:「Halo」「Destiny」のBungieを36億ドルで買収
- MS:「World of Warcraft」のアクティビジョン・ブリザードを687億ドルで買収
- MS:「Fallout」「TES」のベセスダ(親会社ゼニマックス)を81億ドルで買収
MSがベセスダを買収するぞというニュースは2020年から伝えられていたけど、それを遥かに超える買収金額でアクティビジョン・ブリザードもMS傘下になるという流れがあって、その直後に、まさかのBungieがソニーに買収されるという、ゲーム業界の再編ともいえそうな動きが起こっている。これには、ちょっとビックリしたという人も多いはずだ。
この中で最もショッキングだったのが、Bungieがソニーの子会社になってしまったことだろう。
Bungieといえば、Xboxの「Halo」で家庭用FPSを世界に定着させたといっても過言ではないゲーム開発会社である。それがまさかソニーの子会社になるとは、2000年代には想像もできなかっただろう。
しかし、現在のBungieというと、みんなが知っているBungieではない。
とっくの昔にHaloシリーズの版権はMSに移譲されており、多くの人がイメージするHaloのBungieとは全くの別物になっているのだ。
Bungieの栄枯盛衰
- 2001年:Xbox版「Halo」発売
- 2004年:Xbox版「Halo 2」発売
- 2007年:Xbox 360版「Halo 3」発売
- 2007年:Haloシリーズの版権はMSに移譲される
- 2014年:Activisionから「Destiny」発売
- 2017年:Activisionから「Destiny 2」発売
- 2022年:ソニーに買収され子会社になる
今後は、Bungieが開発したゲームがソニーのタイトルとして登場することになるだろうが、ソニーからPS5向けにHaloシリーズが発売されることは無いのだ。
Haloシリーズの版権を持たないBungieの評価は、買収額が物語っている。
- Bungie:36億ドル
- ベセスダ:81億ドル
Haloに続くタイトルとして期待されていたDestinyは、世界観などの雰囲気こそ評価されているが、ゲーム内容はあんまりウケが良くなかったし、こんなものだろう。むしろ高い気すらする。
これと似たようなケースでは、2000年代にHaloに続くタイトルとしてEpic Gamesから発売されたGears of Warシリーズも、Haloと同様にMSが版権を買い取っている。そのため、Gears of War 4からはEpic Gamesやゲームデザイナーのクリフ・Bは開発に携わっていない。通りで糞ゲーだったわけだ。Gears 5に至っては「そんなの有ったの?」レベルである。
幸いにもEpic Gamesにはアンリアルエンジンがあったし、その後、eスポーツ狙いで作ったフォートナイトで大成功を収め、中国の最大手コンテンツ企業テンセント傘下となり、今やSteamと並ぶゲーム配信プラットフォームの運営まで行っている。
Bungieもこうなれるポテンシャルは秘めていたはずだが、Destinyがなぁ・・・
ちなみにDestinyのパブリッシャーは、今回、MSが買収したアクティビジョン・ブリザードなので、ちょっとややこしい。